寒かった

恋の詩

今日、ご飯いくよ)
(いつもの場所で待ち合わせね)
「分かった、楽しみにしてる」
「雪が降ってるから気をつけてね」

いつも時間に遅れていく俺
(寒かったろ?)
「たまには私より先に来てよね」
(次は先に着くから)

いつもこんな感じだった

待ち合わせの時間

・・・
ケータイを忘れた俺
この人混みの中でお前を見つけられない
30分たった
お前を見つけられない
雪が降ってるから
・・・まさか
必死に探した
いつ以来だろうってくらい
走った
お前の家まで行った
やはり居ない

待ち合わせ時間から
2時間たっていた

がむしゃらに走り続けた俺は
また待ち合わせ場所にもどった

人も少なくなったその場所に
凍えそうに立つお前がいた
あぁよかった
安心してお前に駆け寄った
「あっ」
お前は俺に背を向けて
座り込んだ

「嫌、こっちにこないで」
「何してたの?」
「ずっと待ってたのよ」
「あなたなんて嫌い」
「大嫌い」
「もう別れる」
「顔も見たくない」

何も言わずに前に座った
「何よ」
「あっち行ってよ」
「・・・」
(寒かったろ?)
「・・・」

お前はゆっくり顔をあげ
涙ながらに言った
「よかった」
「何かあったかと思ったよ」
「会えてよかった」
「本当によかった」
言葉にならない声で
何度も何度も「よかった」ってお前は言った

お前を抱きしめた
俺をこんなに愛してくれてるのに
こんなに泣かせて
心配させて・・・
一言だけ言った
(ごめん)
お前はまた泣いて
何故か俺も泣いて
二人で抱きしめあった

独りになった今も

その場所で今日もお前を待つ
「寒かった?」って言われる日を・・・

 

 

 

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