卒業

恋の詩

別に気にとめてもなかった
たまたま一緒のクラスになった
一緒の部活だったのも
同じクラスになったのも
運命だったんだろうな

真面目な方じゃなかったお前とは
すぐ仲良くなったな
席替えで隣になって
よく話すようになっていつの間にか
好きになってた
修学旅行も同じ班になったよな
まわりからは
付き合ってるんだろ?って言われたりしてな
照れくさくて
けど心の中じゃ嬉しくてな
体育会も一緒になって
熱くなったよな
優勝しよなって一つの目標に向かって
頑張ったよな
文化祭だってそうだった
朝早く来て
合唱コンクールの練習したよな
前日夜まで準備したりしてな
夜の学校がなんか不思議な感じで
そこにお前がいてな
このまま時間が止まればって何度も思った
楽しい時間は
あっ・・・と、言う間に過ぎた
クラス替えがきてしまった
ドキドキしたな
名前なかなか呼ばれなくて
やっとお前と離れられる
なんて、強がってみたりな

お前と別のクラスになった
机運びながらさ
精一杯の言葉を言った
後でなって
お前も
うんって

クラスが違っても休み時間に会ったよな
部活の時も二人で話したよな
相変わらず
お前ら付き合ってるんだろ?って
言われながら

一つの区切りがきたよな
部活最後の大会
お前の頑張れって声が聞こえて
観客席にお前が居て
目が合ってお互い拳握ってな
お前が走る時、恥ずかしくて声かけれなかったけど
やっぱり目が合ってな
口パクだったけど
頑張れって言った
お前もうなずいたよな
最後の走る姿
目に焼きつけたよ
帰りのバスの中
必要以上に話したよな
お互いに最後だって分かってからな
学校についても降りれなくてな
バスを降りたら部活での
俺とお前は終わるんだなって・・・
涙こらえて色々考えてたら
一緒に帰ろうってお前が
言ってくれた
初めて二人きりで帰ったよな

そして最後の体育会がきたよな
お前とはブロックも違って
陸上部だった俺は
リレーに出た
走りながら自分のブロックの前の応援にこたえ
お前のブロックの前を駆け抜けてた
頑張れってお前だけの応援
お前だけの声が聞こえた
またお前の方、見たじゃないか
お前は拳握ってな
真剣に俺を応援してたよな
思わず口パクでバカって言ったら
お前は笑ったよな
それ見てた奴らから
またひやかされてな
すごい楽しかったな

最後の文化祭
お前と喧嘩してたよな
夜の学校
廊下にはお前がいる
だけど言葉さえ交わさなかったよな
何で最後なのにこんな・・・
って悔しくて荒れたな
心配する先生にも刃向かってな・・・
結局 先生に理由も言えなくて
ずっと怒られた

お前は塾に通いだしたんだ
まわりにひやかされて
毎晩電話くれたよな
いつものまわりにみんな居るときの電話が終わり
その後に一人で電話くれたよな
お前は恥ずかしそうに
付き合ってる事にしない?って
俺も
お前がそれでいいなら
って
不器用な告白だったのかな
次の日から楽しかったよな
遠慮なしに二人で話せたしな
先生からも呼び出しされたよな
この時期に・・・って
怒られたよな

楽しい時間はやっぱり早く過ぎるよな

お前と過ごした二年間
いつも学校にいけばお前がいて
授業中に手紙まわしたりしてな
休み時間に保健室で会ったりな
部活の時
木陰で二人で話したりな

そして今日を向かえてしまったな
あと一年、いや二年、いやずっとここに居たかったな
春夏秋冬お前と過ごして
何もかもが当たり前だったよな
明日からは別々の学校に通うんだな
実感はないが会えなくなるんだな

お前が居たから
こんなに楽しかった
お前が居たから
学校に行くのが楽しみだった
誰も居ない校舎
誰も居ない教室
そこに残る二人の思い出
この教室のこの席で隣になったな
春の陽射しのなか
二人で話したよな
このカーテンの匂い
この景色
黒板に書かれたよな
相合い傘
放課後お前は一人で・・・

誰も居ない広い校庭
この砂場で二人で話したよな
この木の下で
座って話したよな
真剣な顔して応援してくれたよな
部活が終わってお前は一人で・・・

一人のお前を見つける度に言いたかったことがあるんだ
でも言えなかったな

卒業式も終わり
校門でみんなとさようなら
涙でさようなら
お前が帰る後ろ姿にさようなら
全てにさようなら

お前は振り返り
目が合ったよな
俺は最後だけど言えなかった言葉を
口パクで言ったよ

好きだよ

お前は涙こらえて笑顔で

うんって

永遠に忘れない恋をした

卒業

無邪気な子供からの卒業
がむしゃらに熱くなれた三年間からの卒業
みんなに会える学校からの卒業

そして

初恋からの卒業

 

 

 

 

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